アスベストのリスク
今回は、アスベストのリスクについてお伝えしたいと思います。
アスベストは、非常に小さな繊維状の鉱物で、その太さは、髪の毛の1/5000と言われています。耐熱性や保温性、防音性、加工のしやすさなどから、古くから、工業製品や非常に幅広く建築資材にも利用されてきました。
アスベスト素材そのものには有害性は認められないものの、人間が吸い込むことで、中皮腫や肺がんといった恐ろしい病気が発症するということは多くの方がご存知の通りです。
アスベストを扱う労働者や工場の周辺住民などに健康被害が続出したことは、アスベストの危険性が科学的に明確になっておらず、しっかりとした防護対策がなされない時代が引き起こした不幸だとも言えるのではないでしょうか。
アスベストが原因となる指定疾患としては、中皮腫、石綿肺、肺がん、びまん性胸膜肥厚の4つとなっていますが、中皮腫と石綿肺は、そのほとんどが、アスベストが原因であると言われています。どれも発症してしまうと予後はよいとは言えない怖い病気です。
◆中皮腫:
肺を取り囲んでいる胸膜や、他の周辺臓器を覆う腹膜などに発生する悪性腫瘍で、そのほとんどがアスベストを吸ったことによって発症すると言われています。かつて、アスベストの危険性が解らない時代に防護をせずにアスベストを扱った労働者だけでなく、家族やアスベスト関連工場の周辺住民からも発症者が出ています。アスベストと接する期間が長いほど、発症リスクは高まり、潜伏期間は長く25年から50年程度となっています。
◆石綿肺:
アスベストを取り扱う労働者が、気が付かないうちにアスベストを吸い込み続け、肺に蓄積されることで、肺が繊維化し呼吸困難を引き起こす病気です。10年以上の蓄積によって症状が現れ、初期症状として労作時の息切れ、咳、痰がみられ、症状は慢性的に進展していき、肺機能の著しい低下をきたします。現在は根本的な治療法は確立されていません。また、石綿肺の所見がみられる場合については、肺がんのリスクも倍以上に高まると考えられています。
私たち、キヨカが考えるアスベストのリスクについて
アスベストは、その危険性から現在は建築物への使用が原則的に禁止されています。アスベストの健康に対する危険性が明確になっていく前の時代には、その危険性が分からないが故に、作業員が防護などの対策を講じることなく多くの作業が行われていたのでしょう。
そして、そんな健康リスクを抱えた素材を使った建築物が日本には、非常に多く存在していて、これから、危険と隣り合わせの、そんな建物の解体期のピークを迎えていきます。
同じ過ちを繰り返してはいけない。更には、自分たちの利益のためだけに、アスベスト除去をないがしろにしたいいかげんな解体工事を行う会社があってはならないと強く願っています。
私たち、キヨカは、アスベストの危険性を十分に理解した上で、作業員がしっかりとした防護をし、周辺環境にも十分に配慮しながら、アスベスト除去作業を進めています。
恐ろしいのは、アスベストの危険性への無知や、アスベスト防護への配慮の無さなのです。地域への安心と安全、そして、未来の清らかな風を守るため、私たちは、アスベストと日夜戦ってまいります。
参考:独立行政法人環境再生保全機構ホームページ、国立がん研究センターがん情報サービス
◆アスベスト除去を伴う解体工事◆
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長崎県諫早市森山町上井牟田1763番地1
TEL 0957-26-2706
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